断薬、そして不眠【緊急入院4】

緊急入院




昼食後、オレは看護師さんに食後のうつの薬を貰おうとした。そういえば、救急車で運ばれてきたので、朝の抗うつ剤も飲んでいなかったのだ。

看護師さんがきたので、うつの薬をくださいと言うと、

「先生からの指示で、全ての薬の使用を禁止されています。なので、薬はお渡しできません」

「はい?」

オレは呆気にとられた。

「眠剤もですか?」

「はい」

なんということだ。

抗うつ剤はおろか、眠剤まで使用できないとは!

ここ数日間、部屋が暑すぎてほとんど寝れていないというのに、病院に来て、さらに眠剤を取り上げられるとは、眠るなんて絶望的。

さらに全身が吊っていて、動くこともままならない。

抗うつ剤も飲めないときた。

もうどうにでもなれ、の心境。

絶望感に苛まれながらベッドの中でウトウトしていたら、夕食の時間になった。

夕食も美味しくいただき、少しして消灯となった。

 



入院1日目の夜

相部屋の初老の叔父さんは、相変わらず、しきりにタンを吐き出している。

その音はしょうがないのだけれど、消灯してしばらくして、寝言を言い始めた。

しかも、英語。

who is 〇〇、That’s rightなど、簡単な英語の連続で、脈略がない。

気になって寝れないでいると、看護師が来て、

「〇〇さん、同じ部屋の人が寝れないでしょ、静かにしてください。ここ何処だかわかりますか?」

「あぁ・・・?ここ?ここ、カナダの部屋」

「違いますよ。ここ、病院。入院、入院しているんですよ」

「入院?・・・カナダじゃないのか?」

 

寝ぼけているのか、夢遊病なのかわからないが、毎日、こんなことが続くと思うと、眠剤があっても眠れやしないだろう。

悪夢だ・・・

案の定、一睡もできずに、オレは朝を迎えた。

つづきます。

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