苦手な看護師さんが実は・・・【緊急入院7】

緊急入院




一睡もできずに、また夜を迎えた。

オシッコが出たのはいいけれど、寝てばかりいたら、まったくもって尿意を催さないので困る。

また24時間でなかったら、地獄のカテーテルで強引に尿を取りだされるのだろう。

あぁ、いやだ、いやだ。

どうして入院なんかしてしまったんだ。

でも、あそこで我慢していたら死んでいたかもしれない。

普段、死んでもいいなんて思っているくせに、いざとなったら助かる方を選んでしまう。

本当に、オレは愚かだ。



2日目の夜

夜勤の看護師が部屋に入ってきた。

男性の看護師だ。

カーテンをしているので顔は見えないが、同室の初老の男性に挨拶しているようだ。

「夜勤の〇〇です。お布団直しますね」

看護師が布団を治し始めると、男性が怒りだした。

「なんでこっちに寄るんだよ!隙間空けろ!」

「おまえが来るから寝れないじゃないか」

看護師さんは「はいはい」と言いながら、男性のタンの入った容器を見て、

「なに直接タンだしてんの、いっちゃんダメなやつじゃん!」

「ちゃんとここにだしてよ」

などと、なんだか二人とも険悪ムード。

「お前、いつまでやん」

「朝までですよ」

そんな会話をしたあと、カーテンが開いて、オレの所にも挨拶にきた。

「夜勤の〇〇です。本日は大変でしたね」

あぁ、オシッコのことか。

オレは愛想笑いをするのが精いっぱいだった。

看護師さんは、40代くらいの日に焼けて精悍な感じの男性。

正直、苦手なタイプ。

あぁ、怖い。

なんだか今夜が不安になってきた。

抗うつ剤も飲んでない、抗不安剤も飲んでいない、さらに眠剤も飲んでいない。

もう狂いそうだ。

「では、何かあれば呼んでください」

看護師さんは、そう言って病室を出ていった。

オレはボーッと天井を見つめた。

天井になにか文字が書いてある。

「ノブオ」「ハイノハイ」「ノン」「ニヘラ」「・・・」

もう一度天井見る。

やっぱり、カタカナで文字が書いてある。

はっきりいって、これはヤバイだろう。

天井に落書きなんなてしてあるはずがない。

しかも、「ノブオ」とか書いてあるなんてありえない。

幻覚とわかっていても、一晩中、その文字が消えることはなかった。

つづきます。

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