はじめに
オーストラリアでは、子どもの言語発達やコミュニケーションの課題に対して、スピーチセラピスト(Speech Pathologist)による専門的なサポートが受けられます。
この記事では、スピーチセラピーを受ける方法や費用、利用できる支援制度(NDIS)についてわかりやすくご紹介します。
1. スピーチセラピーとは?
- 子どもや大人の「話す・聞く・理解する・食べる・飲み込む」などの問題を専門に扱う療法
- 対象:ことばの遅れ、発音の問題、吃音、自閉スペクトラム、知的障害、脳梗塞後の失語症や嚥下障害など
2. オーストラリアでスピーチセラピーを受ける方法
(1)自分で手配で利用する場合
GPと連携してMedicareのリベートを受ける方法(CDMプラン)
- GP(かかりつけ医)に相談し、CDM(Chronic Disease Management)プランの作成を依頼
- 対象と診断された場合、年に最大5回までセラピー費用の一部をMedicareで払い戻し可能(約$58/回)
- 紹介状(Referral Letter)を受け取り、それを持ってスピーチセラピストを予約
- Medicare対象のクリニックであることを事前に確認するのがポイント
ただし、CDMを使う場合でも、残額を自己負担する「ギャップ費用」が発生することが多い。
一度自己負担で全額支払い、後から口座に返金されるケースが多い点に注意が必要です。
👉 詳しくは:Medicare rebateの仕組みと申請方法まとめ【2025年版】:準備中
(2)NDISのサポートを使う場合
- 6歳未満ならEarly Childhood Early Intervention(ECEI)を利用可能
- 6歳以上はNDISに申し込み、プラン内でスピーチセラピーが組まれた場合、費用カバーあり
- プランマネージャー経由でセラピストを紹介してもらうことも可能
3. NDISとは?
- 障害を持つ方が自立した生活を送れるよう、サポートを提供する国家制度(対象年齢は受給開始時65歳まで)
- 必要に応じてスピーチセラピー、作業療法、心理療法などが含まれる
- 申請には医師やセラピストからの診断書やレポートが必要
4. セラピストの探し方
- Speech Pathology Australia公式サイト の「Find a Speech Pathologist」検索機能
- NDIA登録済みのセラピストはNDIS利用可能
- 日系・バイリンガル対応のセラピストを希望する場合は上記Speech Pathology Australiaのセラピスト検索サイトからも見つけられる
5. よくある質問(FAQ)
Q. 医師の紹介状は必要ですか?
→ 自由診療では不要な場合が多いですが、MedicareのCDMプランを使う場合は必要です。
Q. Medicareで返金を受けるにはどうする?
→ GPからの紹介状(例:Chronic Disease Management Plan)をもとに、Medicareを通じて一部費用が返金されることもあります。
👉 Medicare rebateの申請方法はこちらで詳しく解説しています:準備中
Q. 日本語対応のセラピストはいますか?
→ 都市部(メルボルン、シドニー、ブリスベン)では日英バイリンガル対応のセラピストも。
おわりに:早期介入がカギ
スピーチセラピーは「発語を促すため」だけでなく、子どもの将来の社会性や学習にも大きく関わる大切な支援です。
オーストラリアでは様々なサポート制度が用意されているので、心配なことがあれば早めに動き出すのがおすすめです。
🌱次に読むなら:
ABOUT ME