オーストラリア大学院留学中にできる仕事は?実際に働いた3つの職種を紹介

オーストラリアで大学院に進学すると、多くの留学生が感じるのが「学費や生活費を少しでも補いたい」という経済的な不安。
私自身もアデレードの大学院に通いながら、授業や実習の合間に3種類のアルバイトを経験しました。
この記事では、以下のポイントをわかりやすく解説します:
- 学生ビザの就労ルール
- 実際に大学院生ができるアルバイトの種類と体験談
- アルバイトの探し方
- 留学生が働くメリット・デメリット(本音ベース)
これからオーストラリア留学を予定している方や、現地で仕事を探している方はぜひ参考にしてください。
学生ビザでも働ける?オーストラリアの就労制限を確認しよう
まず確認しておきたいのが、学生ビザでの就労条件です。
- 学期中:2週間で最大40時間までの就労が可能
- 学期の休暇中(ホリデー期間):就労時間は無制限
- 2022〜2023年:一時的に就労時間制限が緩和された時期あり
私が在学していた時期も、コロナ後の一時的措置で就労制限が緩和されていたため、週末や空き時間を有効活用して働くことができました。
実際に経験したアルバイト3選(医療・リハ・教育系大学院生におすすめ)
① Allied Health Clinicの受付/AHA(Allied Health Assistant)
主な仕事内容:
- 受付業務全般
– クライアントのチェックイン・チェックアウト対応
– 電話・メールでの予約受付・スケジュール調整(英語対応あり)
– クライアント情報の管理(名前・生年月日・保険情報など) - セラピーのサポート
– 言語聴覚士(Speech Pathologist)や作業療法士(Occupational Therapist)の補助
– 器具や教材の準備・片付け
– 言語聴覚士のセラピープランに基づいたセラピー実施(構音訓練など) - クリニック内の環境整備・事務作業
– 待合スペース、キッチン、セラピールームの清掃・消毒
– 書類スキャン・ファイリング、データ入力(カルテや記録の整理)
– 会計処理や請求書の印刷など簡単な経理補助も
おすすめポイント:
- 医療・福祉・リハビリ分野を学ぶ大学院生にとって、現場での応用力と観察力が鍛えられる
- 専門用語や医療英語を日常的に使用するため、実践的な語彙力が身につく
- 子どもや高齢者、多様な文化背景を持つクライアントと接する機会も多く、実践的な接遇スキルが養える
- 将来、クリニックのバックオフィス関連知識がつき開業する際に役立つ
筆者の体験談:
実習先から紹介を受けたクリニックで週2〜3日勤務。
現場のスタッフやクライアントはとてもフレンドリーで、まさに「学びながら働ける」環境でした。
② サポートワーカー(Support Worker)
主な仕事内容:
- 日常生活のサポート
– クライアントの自宅を訪問し、日常生活のサポート
– 食事介助や身の回りの見守り支援(軽度の身体介助を含む場合も) - ソーシャルサポート
– 会話相手としてのコミュニケーション支援
– 一緒に散歩や趣味活動を行う「生活の質(QOL)」を高める支援
– 自立支援プログラム(料理、公共交通の使い方など)に沿った関わり - 記録・報告業務
– サポート中の出来事や気づいた点を報告書に記録
おすすめポイント:
- NDIS(国家障害者保険制度)関連の求人が非常に多く、初心者歓迎の案件も豊富
- 時給は$30〜$40(週末・祝日はさらに上がる)と、学生にとって魅力的な収入源
- 1回の訪問が1〜3時間程度で完結することが多く、授業や実習との両立がしやすい
- 英語力に不安があっても、利用者と一対一で関わるためプレッシャーが少ないケースも多い
筆者の体験談:
主に週末やホリデー中の時間を活用して働きました。特にオーストラリアの生活や介護制度を理解するきっかけにもなり勉強になりました。
③ OSHC(学童保育)でのEducator / Admin業務
主な仕事内容:
- 児童の見守り・ケア
– 登校前(Before School Care)・放課後(After School Care)に、5〜12歳の小学生を安全に見守る業務
– 宿題のサポートや自由遊びの見守り、読書・ブロック・アート活動などのアクティビティ運営
– 外遊び時の安全管理・けが対応なども含まれることがあります - プログラム補助と教育的関わり
– 教育目標に沿ったアクティビティの実施補助(クラフト、英語のゲーム、クッキングなど)
– 年齢や特性に応じた声かけや小集団での関わり - 事務作業・保護者対応
– チェックイン・チェックアウトの記録入力
– 保護者との連絡対応(送迎時の簡単な報告など)
– 請求書配布や連絡帳・サインシートの管理などのアドミン補助
おすすめポイント:
- 教育・保育・発達に関心のある学生にぴったりの現場経験
- シフトは朝(7:00〜9:00)・夕方(15:00〜18:00)中心のため、大学の授業と無理なく両立しやすい
- 子どもとのやり取りが多く、実践的な英語コミュニケーション力が自然と伸びる
- 多文化環境の中で働くことで、インクルーシブ教育の視点も身につく
筆者の体験談:
アデレードの現地校に併設されたOSHCで勤務。子どもたちとの交流や保護者・スタッフとの日常会話を通して語彙が増え、ローカル職場への適応力も高まりました。Educatorとして採用されたものの事務作業も任されシフトを増やしてもらえたのが大変助かりました!
留学生がアルバイトを探す方法4選
- 大学内のキャリアセンターや掲示板
⇒ Allied HealthやOSHCの仕事はここから見つけました。 - 求人サイト(Indeed, Seek, Jora, Gumtreeなど)
- Facebookのコミュニティグループ
- 実習先や知人からの紹介
⇒ 医療・福祉系の仕事では特に、信頼関係や人柄が重視される傾向があります。
留学中に働くメリット・デメリット【体験談ベースで解説】
メリット
1. 少ない勤務でも収入につながる
オーストラリアでは、週末や祝日の時給が高く設定されています(例:$30〜$50)。
そのため、週に数回の短時間勤務でも、生活費や学費の足しになります。
2. 就職時の「リファレンスチェック」に備えられる
現地で働くと、オーストラリアの就職活動で必須となる“Reference Check”に対応できるようになります。
アルバイトを通じて上司や同僚との信頼関係を築いておくことは、将来の就職にも大きなアドバンテージになります。
3. ローカルな文化・制度・価値観を知るチャンス
職場では、学校では学べない現地の常識や職場マナー、制度の違いに触れることができます。
たとえばNDISやOSHC、医療機関での連携体制など、オーストラリアならではの現場感覚を知る貴重な機会です。
4. 英語力と実践スキルの両方が身につく
職場では自然と英語を使う機会が多く、教科書では学べない「生きた英語」が身につきます。
また、医療・福祉・教育などの現場で即戦力として働ける実務経験も積めます。
デメリット
1. 正直、学業との両立はかなり大変
大学院留学は授業・課題・実習でスケジュールが埋まりがち。
そこにバイトが加わると、時間も体力もギリギリになることもあります。
筆者自身も、授業・実習・課題・バイトの全てを並行していた結果、卒業間近に帯状疱疹を発症。
「あと数ヶ月なのに…」と涙が出るほど辛かった経験があります。
2. カジュアル雇用のため福利厚生は基本なし
学生が就く仕事は多くがCasual(非正規雇用)のため、有給休暇や病休、退職金制度などは基本的にありません。
3. 疲れがたまりやすく、勉強効率が落ちることも
忙しさから睡眠時間や食生活が不規則になりやすく、体調を崩しやすくなるのもデメリット。
自分のキャパを知り、休む勇気も必要です。
このように、アルバイトは留学生活を支えてくれる一方で、無理をしすぎると心身に大きな負担になる可能性もあります。
自分のペースに合った働き方を見つけることが大切です。
まとめ|大学院留学中でも働ける!自分のペースで無理なく
オーストラリアでは、学生でもスキルや興味に合った仕事を見つけることができます。
筆者が実際に経験した3つの仕事を通じて、英語力だけでなく将来に繋がるスキルや自信も手に入れられました。
実際の収入と支出のバランスが気になる方は
👉【2022-23年実録】オーストラリア大学院留学生のリアルな家計簿公開 もぜひご覧ください!
大学のスケジュールやビザの就労ルールを確認しながら、無理のない範囲でアルバイトに挑戦してみてください。