こんにちは!オーストラリアでSTとして働くMiwaです。
「NDISって聞いたことあるけど、どうやって申請すればいいの?」
「親として、子どもの支援を受けさせたいけど何から始めれば?」
この記事では、そんな疑問を持つ方に向けて、NDIS申請の具体的な流れをわかりやすく解説します。
NDISってなに?対象は?
NDIS(National Disability Insurance Scheme)は、障害のある人が自分らしく生活するために必要な支援やサービスを提供する、オーストラリア全土で実施されている制度です。子どもから大人まで、日常生活で困りごとがある人が、それぞれの目標に向かって前向きに生活していけるようにサポートします。
たとえばこんなことがサポートの対象になります:
- 言語療法・作業療法・心理士のセラピー
- Support Workerの利用
- 移動や通院のサポート
- 自立に向けた生活スキルの支援
- 家族や介護者への情報提供・教育支援
NDISは単なる「福祉サービス」ではなく、利用者一人ひとりのニーズに合わせて「計画(プラン)」を作成する個別支援制度です。今すぐに支援が必要な方はもちろん、長期的な視点での自立や成長を目指す人にも心強い味方となります。
ステップ1:自分がNDISの対象かどうか確認する
まずは、自分やお子さんがNDISの支援対象かを確認しましょう。
対象になるための基本条件:
- オーストラリア国籍、永住権、または特定のビザ保持者
- 0歳〜65歳まで(65歳以上での新規申請は不可)
- 永続的または重大な障害があること
- 日常生活でサポートが必要
ステップ2:Access Request(申請リクエスト)を行う
NDISに申し込む際は、「Access Request(アクセスリクエスト)」という申請手続きを行います。
方法は2つ:
申請書を記入して提出
医師や専門職の書類(診断書、支援の必要性を示すレターなど)を添えて、郵送またはメールで送ります。ての詳しい情報(診断名や機能的な影響など)」が必要です。
電話で申請(1800 800 110)
通訳サービスも利用可能で安心です。
ステップ3:必要な書類を準備して提出
アクセス申請の際に、以下のような医学的証明や支援の必要性に関する書類が求められます。
申請には、障害の内容や日常生活への影響を証明する医学的・専門的な書類が必要です。
よく使われる書類例:
- GP(家庭医)の診断書や意見書
- 言語療法士・作業療法士・心理士のレポート
- 支援の記録や学校・保育園からの報告書
【年齢別】6歳以下・9歳以下の子どもの場合のポイント
子どもの年齢によって、NDIS申請の流れが変わるため注意が必要です。
6歳以下(0〜6歳):診断がなくても申請可能!
この年齢の子どもには、Early Childhood Approach(早期支援アプローチ)が適用されます。
- 発達の遅れが気になるだけでも相談OK
- Early Childhood Partner(ECP)が面談や支援を担当
- 必要に応じて、すぐにセラピーなどの支援が受けられる
- 状況に応じてNDIS本申請につながる場合も
👉 気になることがあれば、早めにECPに相談してみましょう。
7〜9歳:診断が必要、通常のNDIS申請ルートへ
7歳以上になると、通常のNDIS申請プロセスに切り替わります。
- 原則として、診断名や医療的証明が必要
- 支援の必要性を示す詳細な書類が求められる
- Early Childhood Partnerではなく、LAC(Local Area Coordinator)が担当する地域が多い
まとめ表
年齢 | 支援ルート | 診断の有無 | 担当窓口 |
---|---|---|---|
0〜6歳 | Early Childhood Approach | 診断なしでも可能 | Early Childhood Partner |
7〜9歳 | 通常のNDIS申請 | 診断が原則必要 | LACまたはNDIA |
申請後の流れ
申請が受理されると、数週間〜1か月以内にNDISから連絡が来ます。必要に応じてインタビューや面談が行われ、支援の可否が決定されます。
支援が承認されると、「プランニングミーティング」で支援内容を一緒に決めていきます。言語療法や支援員利用、親のためのトレーニングなどが含まれることもあります。
まとめ|NDISは一人で悩まず相談から始めよう
NDISの申請は少し複雑に感じるかもしれませんが、年齢や状況に合わせてしっかりサポートが用意されています。特に6歳以下の子どもは、診断がなくても早期に支援を受けられるチャンスがあります。
地域のEarly Childhood PartnerやLACに相談しながら、安心して一歩を踏み出しましょう。